温かい気持ちになれるよ。人間深いぜ。 捨てたもんじゃないぜ。





ラストの、迷宮の果てに辿りついた"実体”のシークエンスは、
ほとんど衝撃的である。




「この旅路を今日まで生きてきた。いつもアタシのやり方で…」
そうだ、メリーさん!我が道進む女道はRockだよ!!マヂかっこいい!!




あらたな方法意識につらぬかれた92分、 ドキュメンタリーのスリリングな時間が流れる。




メリーさんはとても異国的だ。 その異国がアメリカなのか、ヨーロッパなのか、あるいは過去なのか、未来なのか。 とにかく、その形象化は、なんだか芸術的ですらある。





宇野亜喜良氏の描くヨコハマメリー。 遠くて深い瞳の奥に映る、憂いに満ちたせつなさ。
神秘性と存在感…。 それは、スクリーンの中でも同じ質感で、メリーさんの残像が残した、伊勢佐木町の風景や人物が 映像のスケッチブックとして描かれている。





終盤でこんなに驚かされた映画を知らない。外連もなくごく自然に登場する「今のメリーさん」の気品あふれるオーラに圧倒された。




誰しも全く同じ人生を歩むことは決してなく、自分の生を全うすること、自分の生まれてきた意味をそれぞれ見ている人に思い起こさせることよね・・・。




女であることは生きて生きにくかっただろうに、彼女は化粧とレースで着飾って彷徨し続けた…なんて皮肉な、なんて悲しい人生だろう。涙がとまらない。





ラスト、僕は思わず声をあげた。断っておくけれど、こんなことは滅多にない。 人生は深い。そして温かい。白状しちゃうけれど、思わず泣いた。




彼女の最後の表情が忘れられません。





こんな素晴らしい映画をありがとう。そして映画が完成したことに、おめでとう。




スクリーンの中で薔薇色の霧に包まれて幸せそうに微笑むヨコハマメリーの天使のような表情が、 また新たに深く私の心に焼きついた。





メリーさんの存在感は、不思議で、奇妙だ。 でも、その周りの人々の奇妙な優しさに横浜の懐の深さを感じた。





背骨が曲がって上半身から下半身がまるっきりいわゆる老人なんだけど、スカートの下から出ている足が意外とふっくらとすんなりとしててすごくエロティックだったんです。

・・・森日出夫写真集「PASS」より抜粋










© 人人FILMS all rights reserved.